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100万円で内定辞退してよ〜
 
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 この春に就職予定の大学生や高校生の内定取り消しが、年が明けても止まらない。厚生労働省の調査では、93年度以降、過去最悪を記録した。ある女子大生も突然、予想外の境遇に見舞われた。

 100万円を払うので内定を辞退してください――。中日本に住む女子大生(22)のもとに1月7日、こんな手紙が届いた。表題は「希望内定解約の募集について」。就職が内定していた人材紹介会社からの、事実上の内定取り消し通知だった。

 A4判の紙には「これまでの経費削減施策のみで継続した場合、09年度半ばまでに経営困難な事態に陥ると推定されます」と書かれていた。

 新聞やテレビで報道されていた内定取り消し。まさか自分の身に降りかかってくるとは思っていなかった。「働く意欲満々だったのに」と落ち込んだ。ただ、昨年12月にかかってきた電話で、予兆はあった。

 この会社からは昨年4月に内定を受けた。同業のもう1社も内定したが、悩んだ末に選んで就職活動を終えた。5月から9月にかけて、会社から出された課題をこなしてきた。10月の内定式の時点では、ここまでの景気悪化は予想もしなかった。

 11月下旬、会社から「厳しいから覚悟して入社してください」と連絡があった。でも、仕事の厳しさなのか、経営の厳しさなのか分からなかった。会社は理由も言わなかったし、こちらから質問もしなかった。

 ところが、12月中旬の電話では「他の道も考えておいてください」。ぼんやりと輪郭が見えてきた。年明けの卒業論文の締め切りが迫っていた。

 1月14日、会社の人事担当者から経営状況について他の内定者と一緒に1時間ほど説明を受けた。「このまま就職しても会社が倒産する可能性もある」。話を聞いていてそう思った。この会社への就職はやめてもいいかな、と初めて思った。

 翌15日、4月に内定を断った会社に連絡した。事情を説明し、「選考していただけませんか」と売り込んだ。19日に採用見込みと言われ、23日には履歴書を改めて持ってくるように連絡があった。でも、結局断られた。

 就職は白紙に戻った。気分転換で1泊2日の旅に出た。27日の夜、中学時代の友人と東京タワーの展望台に行った。そこで気になる場所が目にとまった。国会議事堂だった。

 そして叫んだ。

 「麻生、出てこい」

 麻生首相は経済対策はスピードが大事だという発言をしていた。今ごろになって身にしみた。「雇用、経済対策を早くしてほしい。何がスピードですか? 遅いですよ。政治が生活に直結していること、実感しましたよ」

 9カ月ぶりの就職活動。「新卒・正社員だけが世界じゃない。最大のピンチを最大のチャンスに生かす。逆境こそ楽しめ、ですかね」。精神的に強く、ポジティブになった。無難な人生ではなく、自分らしく楽しい人生が選択できたら、と思う。100万円は2月末に支給される。(二階堂勇)

2009年2月2日18時45分 asahi.com

「100万円払うので内定辞退を」1月7日、届いた手紙

100万円なら内定辞退してしまいますか。内定辞退せず、「内定取り消しを厚生労働省に連絡するが、200万円なら考えるよ」だと脅迫になるんですよね。就職前の若者が、100万円に目もくれず、社会を正す行動をとれよ、な〜んて勝手なことは、言えないかぁ。

 
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